相川病院

聴診器・胸部レントゲンについて

松田敏宣 相川病院 院長 


 
 毎年、8月から10月まで吹田では市民検診を行います。必ず胸部写真(レ線)を撮りますが、胸部レ線で何がわかるかお話ししましょう。

1.何が写っているか

 フィルムは焼き付け写真の反対(ネガ)ですから空気のように放射線を通すものは感光して黒くなり、血液や骨の様に通りにくいものはそのまま白くなります。中央部に大動脈と心臓が白く見えます。左右の黒いところが肺です。中央部に大動脈と心臓の重なって脊椎(背骨)がはしごのように見え、肋骨が蟹の足のように左右に分かれます。

2.大動脈と心臓

 お年寄りに多いのは動脈硬化による変化です。石灰化(石の様になる)や蛇行が見られます。心臓が大きければ心不全の兆候です。

3.肺

 昔は胸部レ線と言えば結核検診の事でしたが、今は結核は減り、肺癌の早期発見が大きな目的となります。直径2cm(1円玉)までの肺癌なら手術もしやすく、転移も少ないようです。小さい影はどうしても見落とし易いので、当院ではダブルチェック(見直し)をしています。また古い影がずっとある場合もあるので、昨年分との比較読影をしています。進行の速い肺癌もあるので年に2回は胸部レ線を撮ることを勧めます。その他肺結核、肺気腫、じん肺などもわかります。肥満の人では横隔膜が上がって肺容量が小さくなっている人もいます。

4.レントゲンの害は?

 「レントゲンを撮ると血が減る」と撮らない方もおられますが、毎日毎日何十枚も撮らない限り心配いりません。他所で撮られた方は是非その結果を聞いて来てくださるようにお願いします。
 


 

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