相川病院

聴診器・風邪症候群について

松田敏宣 相川病院 院長 


 
 冬はかぜの季節です。「かぜがなかなか治らない」と言って来院されますが、「かぜなど大したことない」と放っておいて悪くなる人が多いようです。「かぜは万病のもと」と言われます。かぜについてまとめてみました。

1.上気道炎(狭義のかぜ)

 一般に「かぜ」と言われるのは上気道炎の事です。上気道とは鼻、のど(咽頭、扁桃腺、喉頭、声帯)の事で、主にはかぜウイルスによる急性の炎症です。症状は鼻閉、鼻汁、のど痛、発熱などですが症状は軽微です。咳も出ますがのどの刺激のためのから咳です。一般療法としては運動を避ける。十分な睡眠と栄養。冷気、乾燥した空気を避ける。マスクの着用、タバコは禁止。入浴も控えることです(一時暖まるが湯冷めする)。治療薬としては抗ヒスタミン剤、解熱鎮痛薬、去痰鎮咳剤、抗生物質、うがい薬等です。市販の総合感冒薬もありますが、早めに受診されて病状にあった薬を飲めば早く治ります。症状が長引くと気管支炎(汚い痰が出る)や肺炎を合併しますので、胸部レ線や痰の検査などが必要になります。

2.インフルエンザ症候群(流行性感冒)

 インフルエンザウイルスによる全身症状の総称で「かぜ」と違い症状はかなりきついです。毎年大流行し学校閉鎖にもなります。ウイルスによる炎症が全身に及ぶため多彩な症状が出ます。上気道症状の他に高熱と乾燥。脱水のため極度の喉の渇き、全身倦怠、筋肉痛、関節痛。更に消化器症状として悪心、嘔吐、下痢、腹痛などです。治療法は対症療法(かぜの治療と同様)しかありませんが、水分と栄養補給の点滴が最も有効です。重症の場合は入院しますが、自宅で療養される場合は安静臥床、水分(湯茶)と栄養の補給(暖かい物)、保温、投薬をきちんとすれば一週間ほどで治ります。

 いずれにしてもかぜをひかないように、人込みを避ける。マスクとうがい励行。夜更かしをしない。飲酒を控えるなどが大事です。


 

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