
聴診器・手足のしびれについて
手足のしびれもよく見かける症状ですが、感覚障害(触った感触が鈍い。逆に激しい痛み)と運動障害(麻痺やふるえ)に分けられるようです。
1.感覚障害
手がしびれて包丁が握れない等というのは、いわゆる「使い痛み」で手根管症候群と言いますが、手関節の正中神経の障害により起こります。多くは過度の手関節の酷使によります。長期間の外部からの圧迫なども原因となります。最近はスポーツのし過ぎなど若い人にも多いようです。治療は使役からの解放、安静、消炎鎮痛剤などの対症療法で治ります。
四肢が全部しびれると言うのは、多発性神経炎です。これは基礎に糖尿病、動脈硬化などがある場合が多いです。左右対称性に起こり、特に足の知覚異常や痛みが目立ちます。クギを踏んでも判らない等です。糖尿病から来ていれば大変治りにくいので、血糖のコントロールが大事です。
また神経の根元が傷害されしびれる場合もあります。腕の知覚異常があり頸部から肩にかけて痛みがあるのは変形性頸椎症の疑い。腰から大腿部の痛み、知覚障害は変形性腰椎症や座骨神経痛の疑いがありますので、専門医の診察を受けましょう。2.運動障害
完全な手足の麻痺は分かりますが、比較的軽い運動障害にはよく気をつける必要があります。つまずく。足が前へ出にくい。よく転倒する。片足が重い。ふらつきなどです。まず考えられるのは脳梗塞などの脳血管障害です。脳梗塞では詰まった血管が小さければ症状も軽いのですが、再発の危険があるので治療が必要です。こう言う症状があれば必ず頭部CTを撮りましょう。最近はMRIにより極く微小な脳梗塞なども診断されています。
前屈、前傾姿勢。足が上がらず小刻みにチョコチョコ歩く。手を振らない。歩き始めの第一歩が困難などがあればパーキンソン病の疑いがあります。歩くのは普通だが歩行中ふくらはぎが痛くなり、休まなければ歩けないのは閉塞性動脈硬化症(足の太い血管が詰まっている)を疑います。いずれも専門医の診察を受けましょう。